百貨店の催事フロアやショッピングモールへの期間限定出店、複数会場への同時ポップアップ展開——小売業の販促活動が多様化する一方で、そのシフト管理は驚くほど属人的なままです。出店ごとに必要な人数が変わり、スタッフが複数会場を掛け持ちし、直前の応援アサインを電話で調整する。そのすべてをエリアマネージャーが抱える構造は、限界を迎えています。この記事では、パシャシフトを使って催事・ポップアップのシフト管理を自動化する具体的な方法を解説します。
1. 催事シフト管理の3大課題
① 出店期間がバラバラで管理が煩雑
通常店舗は月単位でシフトを組みますが、催事は「3月15日〜3月21日の7日間」「4月の土日のみ(計8日間)」と出店期間がまちまちです。この期間限定のシフト枠を既存の月次シフト表に手作業で組み込む作業が、管理者を悩ませています。
② スタッフが複数の出店拠点を掛け持ち
販売スタッフが同じ週に「百貨店A催事(月〜水)」と「ショッピングモールB催事(木〜日)」を掛け持ちするケースは珍しくありません。どのスタッフがいつどこに入っているかを正確に把握していないと、ダブルブッキングや休日不足が発生します。
③ 応援アサインが電話・LINEでの個別連絡
売れ行き好調な催事に急遽応援を入れたい場合、「誰が空いているか」「今月の労働時間はあと何時間か」を確認するために、エリアマネージャーが個別に電話やLINEで連絡を取ります。この調整作業が月に10〜15時間を占めることも珍しくありません。
2. パシャシフトでの解決策
出店期間をユニットの開始・終了日で管理
パシャシフトでは「ユニット」という単位で出店場所・期間を管理できます。百貨店A催事なら「百貨店A催事(3/15〜3/21)」というユニットを作成し、開始日・終了日・必要最低人数を設定するだけです。月次シフトと並列して催事用ユニットが存在できるため、手動での組み込み作業が不要になります。
スタッフに複数ユニットを所属させる
スタッフは複数のユニットに同時所属できます。「通常店舗」と「催事ユニット」の両方に所属させることで、AIが両方の制約(休日数・労働時間上限・掛け持ち不可ルール)を考慮しながらシフトを生成します。ダブルブッキングの心配はありません。
需要(Demand)設定で最低人数を自動確保
催事ユニットに「土日は最低4名、平日は最低2名」という需要を設定すると、AIがその条件を必ず満たすようにシフトを組みます。売れ筋の土日に人手が足りないという事態を事前に防げます。
3. セットアップ手順
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催事ごとにユニットを作成する管理画面から「ユニット追加」を選択。出店場所名・開始日・終了日・最低必要人数(曜日別設定可)を入力します。出店終了後はユニットが自動で非表示になります。
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応援可能なスタッフを催事ユニットに追加するスタッフ一覧から催事応援可能なメンバーを選択し、催事ユニットへの所属を追加します。スキルタグ(催事経験・接客Lvなど)で絞り込むと候補が見やすくなります。
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スタッフに希望シフトを申請してもらうスタッフはアプリから希望出勤日・希望休日を申請します。催事期間中の「この日は通常店舗を希望」「この日は催事を希望」という細かな希望も入力できます。
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シフトを一括生成して確認・公開する「シフト生成」ボタンで全ユニット分のシフトを一括生成。需要不足や制約違反が赤くハイライトされるので、確認後に個別修正して公開します。LINE WORKSで各スタッフに自動通知されます。
4. 短期・スポット出勤スタッフへの対応
希望シフト申請で柔軟な出勤管理
催事スタッフには「この週だけ働きたい」というスポット出勤希望者も含まれます。パシャシフトでは期間限定の稼働設定ができるため、「3月15日〜21日のみ稼働可」と設定すれば、その期間外にシフトが入ることはありません。
LINE WORKSでシフト確認・応答
シフト公開時にLINE WORKSで自動通知が届くため、スポットスタッフも自分のスマホですぐに出勤予定を確認できます。「シフト確認の電話」をかける手間がなくなり、スタッフからの「いつ出勤ですか?」という問い合わせも大幅に減ります。
5. 工数削減の試算
催事を月4件・スタッフ20名のエリアを想定した典型的な工数変化です。
| 業務 | 導入前 | 導入後 | 削減時間/月 |
|---|---|---|---|
| 催事ユニット別シフト初稿作成 | 8〜10時間 | 1時間(ユニット設定のみ) | 約9時間 |
| 応援スタッフの空き確認・電話調整 | 4〜5時間 | 0時間(一覧で即確認) | 約4.5時間 |
| スタッフへのシフト周知 | 2〜3時間 | 0時間(LINE WORKS自動通知) | 約2.5時間 |
| 合計削減時間 | 月約15時間 | ||
エリアマネージャーの時給換算(3,500円/時)で、月52,500円分の工数が削減できる計算です。催事数が増えるほど効果は大きくなります。